こんにちは、レエール スポーツコンディショニングラボ代表の廣谷です。
アスリートをサポートして20数年。
20年前と今と大きく変わったのが『メンタル』なのではないでしょうか?
今やどんな競技のトップ選手も、練習やトレーニングは当たり前で、精神力の強化を課題に挙げています。
数年前までは、やはり日本人は本番に弱く、 沢山練習をしてきた成果が出せず、悔しい思いをしている選手の顔を ニュースや新聞等で見たことがあるのではないでしょうか?
しかし、最近では、 試合前後のインタービューを見ても、 「楽しんできます!」と笑顔で答えています。
20年前では考えられない現象です。(笑)
これからはジュニア期から、 しっかりとメンタルサポートが必須になってきます。
根性、努力、忍耐、集中じゃあ勝てない時代になりました。(笑)
今年、ラグビーW杯で大活躍した五郎丸選手
誰もがテレビ等で目にしたことがあると思いますが『 五郎丸ポーズ』
いわゆる『ルーティーン』
案外、アスリートは日頃の練習から本番をイメージしてルーティーンを行っています。
やはりそれは本番の試合や大会をイメージして、 本番の気持ちで練習を繰り返しています。
もちろんそれはラグビーだけではありません。
体操の内村航平選手、バレーボールの木村沙織選手、野球のイチロー選手など、誰もが一度はテレビで見かけていると思います。
それ以外にもゴルフ、テニス、バスケットボールなどほとんどの競技の選手が行っています。
ただ選手はそれがルーティーンだとは知らずにやっている選手もいると思います。
では日々の練習、もちろん練習以外で、どのようにイメージトレーニングを行えばよいのか?
イメージトレーニングをする前に自分はどのタイプ?
先程もお伝えしましたが、ジュニアの時代からイメージトレーニングは必要になってきています。
ますます必要性が出てきます。
いくら練習でスキルの高いことをしても、ハードなトレーニングをしても、 実際、本番の練習でミスをしてしまったら悔しい思いをするだけです。
努力だけではトップに行けるはずはありません!
中にはイメージトレーニングをノートに書き、 それを何度も読み直しているだけのアスリートがいます。
それもイメージトレーニングでは必要なことですが、 まず大切な事は。。。。
自分の脳(思考)の癖を知る
事です。
ここで質問です。
あなたはどのタイプですか?
- 過去を気にするタイプ
- 未来を不安に思うタイプ
- 今に集中するタイプ
もちろんひとつではないかもしれません。
1のタイプは
本番でミスをしてしまった時、 今までの練習が悪かったからだとか、 もっと練習しておけばよかったってすぐに反省してしまうタイプです。
2のタイプは
どれだけ練習をしても、 本番で失敗したらどうしよう?
ミスをすれば監督に怒られるだろうな?
ミスをすればみんなに迷惑をかけてしまうのでは?
と常に起こってもいないことに不安なタイプ
3のタイプは
練習は練習、やるだけはやった あとは本番では楽しもう!
失敗をした時は失敗した時、 また練習をすればいいと考えるタイプ
あなたはどのタイプですか?
もちろん全てではないですが、 1と2のタイプはイメージトレーニングが必須です。
イメージトレーニングは自分を知る事から始める
まずはイメージトレーニングをする前に、 上記の思考のタイプでやることがあります。
特に1と2のタイプは 反省が多すぎる傾向にあります。
だからまず行うことは。
『自分の思考の癖を認める!』です。
本番で失敗しても、今までの練習の反省をし過ぎる前に、「まっ、いいか。次頑張ろう!」です。
失敗を後悔し過ぎないことが大事です。
間違っても「あ~~、なんて自分はダメなんだ、センスがない」 などと否定はダメです。
どれだけ練習を頑張っても満足する人は少ないです。
だからと言って体を酷使してまで練習をし続けると 本番前に体が悲鳴を上げて壊れしまいます。
大きな大会前に大きな怪我をするタイプです。
「これだけの練習をしてきたのだから絶対に大丈夫!」 と自分に言い聞かせてください。
結局、試合や大会をイメージしなさいと言っても、 その前に1や2のタイプは自分を否定してしまう傾向にあります。
自分を否定してしまう選手は、 どれだけイメージトレーニングを繰り返しても結果は出ません。
まずは自分を信じる事!
自分の思考の癖を知って、そこを改善すること!
イメージも悪いことを考えるとイメージ通りになる!
なかなか勝利のイメージをしても、やっぱり駄目だぁって思う選手も多いはず。
イメージトレーニングは良いことを思うだけではありません。
イメージトレーニングを行っても、結局、答えが出ない選手ほど、悪いイメージをインプットしてしまっているケースがあります。
わかりやすい例を一つ。
ゴルフでコースの途中に目の前に池がありました。
「やばい、池にはめないようにしよう」って思います。
でも実際、池にはめてしまった腹が立ったりするケースって聞いたこと、したことはありませんか?
そうです、池にはめるイメージをしてしまったと言うことです。
テニスでダブルフォルトをしてしまった次のサーブ、「今度こそ、ミスは絶対しない」と心に誓ったはずなのに、またもやフォルト。
これまたそうですね。フォルトをイメージしたからです。
野球のピッチャーが内角攻めをしていたらデットボールを与えてしまった。
その後の打者から内角に攻めれなくなる。
サッカーでPKを外してしまったら、次からのPKでもミスをしてしまう。
これこそ悪い方のイメージトレーニングが出来てしまった状態です。(笑)
良いも悪いもイメージした通り
イメージトレーニングは勝つイメージ、成功するイメージをすることですが、ほとんどのアスリートは悪い方のイメージトレーニングをしてしまって、その通りになっていたりします。(笑)
だからイメージトレーニングは出来ていると言うことです。
悪い方のイメージトレーニングが酷くなれば『イップス』と言われる症状にもなりかねません。
ミスをした時に、監督やコーチにひどく怒られたり、周りの期待が大きすぎて自分をコントロールできなくなったり、相手をケガさせてしまったりなどの現象が起きると、体が勝手に動きを制限する精神的なトラブルがイップスです。
無意識に自分が自分をコントロールしているのです。
これも悪いイメージトレーニングが原因だと思います。
長年、アスリートをサポートしていますが、精神的にマイナスな状態でプレーをしていても結果はやはり悪い方に流れます。
そんなアスリートに「頑張れ!」「次は大丈夫!」「ミスをするな!」などというとより体が硬直し思うようなプレーが出来なくなります。
そんな症状が出た時は、やはり専門的なイメージトレーニングが必要です。
それこそ根性、忍耐、努力、集中ではありません!
悪いイメージトレーニングから抜け出せないアスリートは、是非、ご相談ください!