先日、長距離ランナーが、両膝の内側の痛みで走れないというクライアントさんが来てくれました。
2カ月も練習を休み、走っていないけど、最近は歩くのも、立っているのも辛くて来てくれました。
長距離ランナーのスポーツ障害に多く見られるのが、走っていると膝の外側に痛みが出るランナー膝『腸脛靭帯炎』というものがあります。
しかし、今回は真逆の膝の内側の痛み。
ランナー膝は、長距離ランナーだけではなく、中高生の部活動で、長距離を走らせられる球技系の1年生にもよく見られます。
今回の膝の内側の痛みは、膝のやや下、鵞足という部分の炎症です。
鵞足部は、縫工筋、薄筋、半腱様筋の3つの筋肉は付着している部分で、ガチョウの足に似ているところから鵞足部と呼ばれています。
割と膝をインに入れる動きが多い、女子中高生のバスケットボールやバレーの選手にみられることが多いです。
さて、このランナーの話に戻します。
このランナーは男性で、病院に行ってもタナ障害?鵞足炎?どちらも違うようだと言われたらしいです。
じゃあ、何なんだよって思いますね。(笑)
ただ脚をほぐしてみると、色々な部分の張りやコリがあるのと、
足首の動きが良くなく、右側の股関節の動きも良くない状態でした。
これで走り続けているからなのかぁ?という感じです。
スポーツ障害は、痛む部分(患部)は被害者で、加害者がいるということです。
となると、鵞足部に付着している、縫工筋、薄筋、半腱様筋などの張りやコリが原因は当たり前のことで、
入念にほぐしてみました。
もちろんそれである程度の痛みが軽減します。
ただこのクライアントさんの場合、
この3つの筋肉の張りやコリが原因で痛みが出ているだけではなさそうでした。
関係しそうな、足関節の動きを良くし、
股関節の動きもスムーズにしてみたところ、
本人の感触では『大丈夫かも?』というお言葉を頂きました。
何度も、何度もお伝えしていますが、
スポーツにおける怪我には2種類あります。
- スポーツ外傷
- スポーツ障害
外傷は捻挫や肉離れ、骨折や脱臼など外からの圧力で痛みを生じた症状で、
障害は繰り返しのストレスで痛みを生じています。
我々、スポーツ整体師としてサポートしやすい症状は『スポーツ障害』
患部にストレスをかけている原因因子を見つけ出し、
スポーツ整体の技術で取り除く。
まだまだ、こんな痛みを抱えながら練習を続けていたり
痛みで練習を休んでいる人達って沢山いるのだろう。
もっと、もっとスポーツ整体師の認知が広がり、
痛みで悩んでいるような人たちを救えるような環境になればいいのに。