• CONTACT US

何故、ジュニアにコンディショニングが必要なのか?

ジュニアアスリートをサポートして20年近く経ちますが、一昔前の子どもよりも、今の子どもたちが違うと感じています。

だから子ども達には、小学生のうちから、コンディションを整える必要があると感じています。
我々が言うコンディショニングとは、怪我の予防、痛みの早期回復、パフォーマンスアップのために、筋肉をほぐしたり、関節を動きやすくしたり、筋力アップしたり、柔軟性をアップしたりを目的とし、施術やトレーニングを言います。

トレーニングと言うと、

「小学生からトレーニングをすると背が伸びない」
「筋力は練習だけで大丈夫」
「筋力アップは、そもそも必要ない」

など、ジュニアアスリートの保護者や、指導者から言われそうですが、
トレーニングの目的も色々ありますし、そのためのトレーニングの方法も色々とあります。

トレーニングの方法などによって、子どもの競技レベルは確実に変わります!

ただ、正確な、子どもにあったトレーニングが行われていないと、パフォーマンスダウンにもつながりますし、逆に怪我につながる可能性があります。

これからの子どもには、早くからその子にあったトレーニングや、メンテナンスが必要だと考えています。

またフィジカル面だけではなく、メンタル面のコンディションも整える必要がありますので、一つずつ解説して行きます。

ジュニアアスリートのコンディションを整える必要がある理由

まずは、なぜ、ジュニアアスリートのコンディションを整える必要があるのかを、最初にお伝えします。

ジュニアアスリートをサポートし20年弱ですが、一番の理由は「途中でリタイヤする子がいるから」です。

リタイヤする理由と言うのが

  • ケガや痛みで競技を続けられなくなった
  • 自分に自信がなくなりやめたくなった

この2つが挙げられます。

しかも、この2つの原因でリタイヤする子どもは、案外、競技レベルも高く、もっと上手くなりたいと、日々、努力を続けている子だったりしますので、非常にもったいないと感じています。

ただ単に練習をしているだけで、突然、ケガや痛みに襲われ、競技を続けて行くことをあきらめるしか方法がなかったり、痛みと闘いながら練習をしている限界を感じたりで、もうできないと判断し、やめてしまうケースがあります。

また、小学低学年生の時は、スポーツを楽しんでいても、高学年生から中学生になると、勝ちに対して意識するようになったり、期待されてくることで、チームメイトの他の子や、墓のチームの子と比べられ、自分に自信がなくなり、練習にも集中できなくなり、リタイヤする子もいます。

だからこそ、これからのジュニアには、練習以外にも「フィジカル」と「メンタル」の両面からコンディションを整えて行く必要があると感じています。

では、一昔前のジュニアと、何が変わってしまったのかを解説して行きます。

ジュニアの体が変わった

体の面で変わったと思うのが、まずは身長ですね。当ラボに来てくれる子でも、中学生で身長が180cm以上ある子がいます。始めてみた時は、大学生かと思いました。しかも手足が長い。

まさに欧米人並みになってきたと痛感させられます。

またその体の変化に伴い、小学生からトレーニングの必要性が言われるようになりました。これはサッカー選手のトレーニング法として伝えられた「体幹トレーニング」がまさに時代を変えて行きました。

昔の子どもは、外で体を使って遊ぶことが多かったですが、今の子どもたちは、遊び方が変わり、早くから競技スポーツを始めるという体の使い方も変わりました。

体幹トレーニングが必要だと言われているのは、この遊びで体を使っていたことが、少なくなることで、体のある部分を使わなくなってきたことにより、変化ができました。

それがインナーマッスル、特に体幹部(胴体)のインナーマッスルを使わない状態で、競技スポーツを早くから始めたことで「体幹トレーニング」が必要になってきました。

今のジュニアアスリートには、一昔前の子どもと違って、体が欧米人並みになってきたのに、遊びで体を使うことが少なく、競技スポーツを早くから始めることで、ケガや痛みを低年齢化させていると感じています。

ジュニアの柔軟性

最近のジュニア、特に球技系の男の子は、柔軟性が乏しく、体が硬い子が増えました。

特に股関節の柔軟性。

球技系の子どもたちに多いのですが、とにかく硬い。
立った状態で前屈させても、指先が地面にも付かない子どもがかなり目立ちます。これではケガや痛みが低年齢化するのが理解できます。

体が硬いからケガをする訳ではないですが、リスクは高くなります。

では、子どもの柔軟性が低くなった原因は何なのか?

色々な要素はあると思いますが、5~6歳ぐらいの時の体の使い方だと感じています。

よく小学生、中学生アスリートの保護者向けのセミナーでお伝えしていますが、体が硬い=ストレッチと指導をされていると思いますが、本当に体が硬い子供が、毎日、ストレッチをすると柔らかくなるのか?

答えは、柔らかくなる子もいれば、ならない子もいます。

でも、あることをすると、しかも、1~2分ぐらいのレベルで、簡単に柔らかくなる方法があります!

セミナーに参加された方で、体が硬い保護者の方に試してみても、全員が一瞬で柔らかくなります。

セミナーは大盛り上がりです!

立った状態で前屈してもらうと、硬い人は指先が地面につきません。
でもある動きを1~2分間行うと、指先ぐらいは地面につきます!

 

ある動きとは・・・・

 

「くぐる」です。

少し狭いところを、2回ぐらいくぐっていただき、
再度、前屈をすると、先程よりも柔らかくなっているはずです。

もちろんやり方がありますので、ただ単にくぐればよいということではありません。

 

ではなぜくぐれば柔らかくなるのか?

 

簡単です!
ある程度の狭いところをくぐるには
体を柔らかくする必要があると脳が判断したからです。

 

昔、公園にありましたよね。

大きな砂山の中に、くぐるためのドラム缶みたいな狭い通路が。
子どもは楽しくてくぐって向こう側に行っていました。

今はそういった砂山がなくなっています。

全ての子どもではありませんが、小さい時から、しっかりと体を使うように
脳が、自分の体に伝えてくれると、今よりも確実に柔軟性は上がります!

柔軟性だけではなく、運動能力がアップします。

ジュニアの運動能力

子どもたちの運動能力にばらつきがあります。

昔は「万能型」と「苦手型」の2極でしたが、
今の子どもたちは「万能型」がさらに2極「完全万能型」と「専門のみ万能型」

運動、スポーツが苦手な子も増えています。
でもスポーツをしている子どもたちには、専門競技はレベルは高いけど、専門以外になると少し苦手。

では、運動能力って何なのか?

簡単に言うと、脳から神経を使って体に、こういう風に動け、あのように動けと指示を出す能力です。

もちろん、その神経は運動神経と呼ばれていますが、スポーツをするだけではありません。

体を防御するためにも働いてくれています。

この運動神経が発達していないと、転んだ時には手が出なくて、顔を擦りむいたとか、前からボールが飛んできても、よけきれなかったりします。

最近の子どもで、運動が嫌い、スポーツが苦手という子ほど、この神経系の発達が、まだ未発達なだけで、神経系のトレーニングをすれば向上します。

7つの運動能力

  1. リズム能力
  2. バランス能力
  3. 変換能力
  4. 反応能力
  5. 連結能力
  6. 定位能力
  7. 識別能力

これら7つの運動能力を、バランスよく発達させることが、競技力アップ、怪我の予防につながります。

ただサッカーだけ、野球だけ、水泳、体操だけの一つの種目だけでは、7つの運動能力がバランスよく高まることは少なく、サッカーと水泳など2種目以上のスポーツをしているとレベルが上がる場合があります。

良く小さい時から運動系の習い事を沢山習わせるといいって言われていますよね。

ある意味、この7つの運動能力が高まるからです。

 

では2種目以上のスポーツをさせればよいのか?

 

悪くはないですが、2種類でも足らない場合もありますので、種目を増やすというよりも、どの能力をどうやって向上させるのか?ではないでしょうか?

昔の子どもは、体を使った遊びの中から、自然と7つの運動能力を身につけていたと思います。

 

ジュニアの怪我

皆さんもご存じの「肉離れ」。
昔は肉離れは、高校生ぐらいからの怪我だと思っていましたが、今では小学生でも肉離れをしたといって来てくれます。

肉離れだけではありません!

腰痛や膝痛も年々と言うと大袈裟ですが、小学生、中学生から痛くて練習を休んでいる子がいます。

 

休めばいいのか?

 

確かに休んで痛みがなくなり、練習を再開できる子どももいますが、また、同じところを再発してしまって、また休んでいる子もいませんか?

スポーツをしている以上、怪我や痛みはある程度は覚悟が必要かもしれません。

しかし、

病院に行っても、レントゲンでは骨に異常がないと言われ、安静と湿布薬で返される場合、本当にそれだけでよいのか?

 

確かに怪我をしない体つくりは必要なことです。

でもその前に、今の痛みを取り除くことが大切なのではないでしょうか?

 

痛みを取り除くことは休むだけではないと感じています。

 

自宅でもセルフケアで何とかなる痛みもあります!

しかし、本人や保護者、指導者が体の事を知らない、怪我のメカニズムを知らない、だからよくならない!

少しの体のメカニズムや、怪我、痛みのメカニズムを知るだけで、自宅でケアできることは沢山あります。

特に小中学生アスリート。
いわゆる成長期前後のスポーツ傷害は、大変危険なものがあります。

 

皆さんも聞いたことがあると思います。
「オスグッド」などです。

成長期に起こりやすいスポーツ障害で、100%に近いぐらい予防が出来ます。

しかし一度、これらの症状が発症すれば、100%元に戻ることがない。

我々がジュニアアスリートを中心にサポートしているのは、成長期に起こりやすいスポーツ障害のケアをしていく必要があるためです。

頑張っている子どもさんほど、なりやすいのが、本当に残念です。

でもこれらは、我々トレーナーが予防するより、保護者の方、コーチの方が理論を知って、日頃から子どもたちの体調を管理しておけば、完全に予防が出来ると感じています。

 

ジュニアのメンタル

メンタル部分ですが、弱いと優しい子が増えています。

アスリートなら、少しは尖がったメンタルを持っている方が上達する可能性がありますが、
毎日の練習を休むわけではないけど、レギュラーになりたい!試合に勝ちたい!優勝したい!などの気持ちが、強くない子どもが増えています。

 

集中しろ!頑張れ!負けるな!

 

練習や試合を見ていると、コーチや保護者から聞こえてきます。

 

集中しろ!と言って、どれぐらいの子が集中できるのか?
集中力アップも技術です。

根性で集中するものではありません!

スポーツの世界では、昔から根性論の部分はありました。
昔はそれでよかったと思いますが、今の子は、それだけでは通用しません。

良く保護者向けのセミナーでお話をしますが、メンタルを鍛えるためには、脳の仕組みや働きを知ることです。

頑張れ!と言って頑張れる子と、逆にプレッシャーになって頑張れない子や、場面があると思います。

元々の脳の奥にある無意識の部分に、どのようなことが入っているかによって、同じ言葉をかけられても、みな同じ行動が出来るものではありません!

だからこそ、心を鍛える前に、脳の仕組みや働きを知ってもらいたいです。

ジュニアの競技レベルを高めるには

何が原因で、子どもが変わったのか?
色々な要素が考えられますが、まずは環境が大きく変わったからだと感じています。

  1. 遊び方が変わった
  2. 遊ぶ時間が少なくなった
  3. 遊び場が変わった

この3つの点は、子どもの成長、競技力アップに大きく影響を及ぼしていると思います。

ただ単に練習時間を長くしたり、スキルアップをする練習をしても効果がある子どもと、効果があまりでない子どもに分かれます。

だから効果が出る子どもが、レギュラーになって活躍するのでしょうが、効果が出にくい子どもでも、しっかりとメンテナンスやトレーニングをすることによって、確実にパフォーマンスが上がる子どもがいます。

まとめ:これからジュニアのコンディションをして行くためには

これからのジュニアには、練習以外にも、コンディションを整えることが必要になります。そのためには2つ必要があります。

その2つとは

  • ジュニア専用のトレーナーが必要
  • ジュニアの保護者が知識や技術を身につける

練習内容を変えたり、環境を変える事も必要かもしれませんが、時間がかかり過ぎます。今の子どもたちは、今、変えて行く必要があります。

そのためには、保護者とトレーナーが連携を取り合い、子どもを一緒にサポートしていく環境を作る必要があります。

当ラボにも、小学生などのチームサポート依頼があり、オンラインも含めてサポートさせていただいております。

また、保護者向けのセミナーや、講座も開講しています。毎日、X(旧Twitter)で情報も発信しています。

私のX(旧Twitter)はこちら

ジュニアアスリート専用のトレーナー育成講座もスタートさせました。

ジュニアアスリート専用トレーナー講座の詳細はこちら

意外にジュニアアスリートトレーナー講座の受講生は、7割がジュニアアスリートのママです。皆さん思っていることが同じだと感じています。

 

毎日、毎日、辛い練習を耐え、頑張っている我が子を見ていると、ケガや痛みでリタイヤして欲しくないと思いませんか?
途中で挫折して、大好きなスポーツをやめて欲しくないと思いませんか?

今の子どもたちには、練習だけではなく、フィジカルとメンタルのコンディションを整える必要があると感じてください。

ページ上部へ