足を怪我した後、練習を1週間でも2週間でも休むと、今までトレーニングしてきた筋力が低下するって不安になったりしますよね?
でも、どこまで筋トレをしたらいいのか?すると治りが遅くなるのか?などわからないこともいっぱいあると思います。怪我をしてから、どのようなタイミングで筋トレを始めたらいいのか、またどれぐらいになると練習に復帰できるのかなどをお伝えします。
まずは筋トレの方法だけではなく、しっかりと怪我のことや体のことを知ることが大事です!
怪我をした時はRICE処置
まずは怪我をしたい、痛いという時はRICE処置が必要になります。それをせずして筋トレをしたら、確実に悪化する場合もありますので、早く復帰を考えている場合こそ、しっかりとしたRICE処置を行うこと!
RICE処置とは?
アイシングは聞いたことがありますが、それはRICE処置のI(冷却)になりますが、その他の処置も必要になります。RICE処置は4つの頭文字を取って読んでいる急性期の怪我の処置法です。
R(Rest):安静
I(Icing):冷却
C(compression):圧迫
E(Elevation):挙上
ようするに、怪我をした場合、練習も休んで家でゆっくりし、氷で20~30分ぐらいバンテージ等で圧迫を加えながらアイシングをし、患部を心臓より高いところに挙げておくということです。
アイシングは氷、それとも。。。
アイシングする時は状況によって変わってくると思いますが、以下の優先順位でで行ってください。
- 氷
- 保冷剤
- 冷水
氷があれば氷がベスト(ただし20~30分経っても氷がなくならないぐらいの量が必要)
もし氷がなくて保冷剤があれば保冷剤、氷も保冷剤もなければ冷水と言う優先順位で出来るものを行ってください。
よく間違っているのは冷湿布になります。冷湿布が悪いわけではなく、冷湿布は冷感であり、必要なのは冷却です。冷たく感じるのが冷感になりますが、患部を冷却をするので、冷湿布はアイシングとして考えず、痛みや炎症を抑えるという目的で使ってください。
NG行為
RICE処置の期間は、怪我の重症度によっても違いますが、2~3日で、1日3回ぐらいが目安だと考えておいてください。怪我が少しひどい場合は4,5日、軽いようであれば1~2日と考えていただいても良いと思います。
ただRICE処置をしたから大丈夫ではありません!
下記の行為は極力避けてください。
- 入浴(シャワーは場合にもよりますがOK)
- アルコール
- 刺激物(ワサビ、トウガラシなど)
せっかくRICE処置を行っていても、NG行為をしていては回復が遅れますのでご注意ください!
怪我をした時の筋トレとは
足の怪我と言えば代表的なのが捻挫になりますので、捻挫を例に挙げて解説をします。
怪我をしてすぐの場合
怪我にも色々とありますし、怪我の重症度によっても違いますが、捻挫の場合は、基本的には患部(足首)の安静になりますので、例えば上半身の筋トレはOKです。また反対側の足の筋トレも、怪我をした足が痛くない程度ならOKです。
完全に練習を休み、身体も寝たきり状態であれば、その分、他の筋力も低下しますので、動かせる部位は動かす!でも状況次第だということをお忘れなく。
痛みが治まってきた場合
痛みや腫れがおさまってきたのなら、徐々に練習復帰までには筋トレが必須になります。痛みが消えたからと言って、即練習は再発の危険性がありますのでご注意ください。
さあここからが差になりますので詳しく捻挫で解説をします。
怪我をした方の足(患側)、反対側の足(健側)と呼びますが、痛みが治まってきた場合は、徐々に患側を筋トレと言うより、リハビリ的なメニューが必要になります。
1,患側で立てるか?
怪我をした足の方だけで片足立ちが出来るか?ここで痛みがあるようなら先に進まないでください。
2,片足で軽くスクワットが出来るか?
壁に手を当てながらでも、患側でスクワット(腰を落としていく動作)が出来るのか?ここで痛みがあるようなら先に進まないでください。
3、サイドステップで動けるのか?
横への動きをチェックしてください。特に患側の方への横への動きで不安はないか?ここで痛みがあるようなら先に進まないでください。
4、サイドステップ後に体重をかけれるか?
横に動けるようになれば、今度は横に動いた後、少し患側に踏み込むように力を入れても大丈夫か?ここで痛みがあるようなら先に進まないでください。
5、不安定なところに立つことが出来るか?
簡単なのはバスタオルなどの大きなタオルを4つ折りぐらいにして、その上に患側で片足立ちが出来るか?ここで痛みがあるようなら先に進まないでください。それで大丈夫ならバスタオルより、クッションやバランスディスクなどのふわふわした不安定になりやすいものの上に片足立ちが出来るのかを確認してください。
多田のスクワットなどの動きは大丈夫でも、足元が不安定状態であれば、まだ完全な状態であれば痛みだけではなく、怖さや不安定性が出てきますので、その際はゴムチューブなので筋トレをする必要があります。
練習復帰までのプロセス
怪我をしてから、練習に復帰するまでにはどうすればいいのか?
これは怪我の重症度によって違いますので、一概に何日経てば大丈夫とは言いきれません!
ただ痛みだけで判断することは、また痛みが出てくることがあるので、まずは自分の怪我の状態等を確認していきながら、徐々に復帰して行ってください。
この時期には、筋トレも必要になってきます!
まずは下記の項目をチェックしてください。
- 痛みの有無
- 腫れの有無
- 熱感の有無
- 機能回復(反対側の足と同じように動かせているか)
- 日常動作(かばっている動きがないか)
怪我をしてから、どれぐらい練習を休んだかにもよりますが、1~2日間休んだぐらいなら問題はありませんが、1週間以上練習を休んでいるようであれば、筋力が低下している可能性が高いので、練習に復帰するまでには筋力を元に戻す必要があると覚えておいてください。
ただ怪我にもよりますが、痛めた反対側の足は、一緒に休める必要はないので、練習を休んでいる場合も、反対側の足の筋トレは行っていただいたり、上半身の筋トレは行っていただければと思います。
もちろん状況によっては、反対側の足も、上半身も動かすと良くな場合もありますので、病院に行かれた場合はお医者さんに確認をしてください。
回復してからの筋トレ
筋トレと言ってしまうと、筋トレだけをイメージして他のことをイメージされないので、患部を元の状態に戻し、復帰までのプロセスをお伝えします。
- 神経系の回復
- 負荷をかけず動かせるように
- ストレッチ
- 負荷をかけた動き
- 強化
急性期を越えて来たら、上記の流れで練習復帰まで行きましょう!
神経系の回復
怪我をしたところや、もし固定などをしていたとしたら、まずはその患部を軽くさするようなことをして、動かしていないから動かすようにと神経を通して脳の伝えることが必要です。使っていないと、使わなくていいと勝手な判断をされてしまう可能性がありますので、皮膚の軽い刺激で「ここを使うように!」とインプットさせてください。
負荷をかけずに動かせるように
仮に足首を捻挫したとしましょう。椅子などに腰掛け、怪我をした足を床から上げて、足首を時計回り、反時計回りなど動かしてみましょう。ゆっくり、大きくがポイントです。これで痛みがあるようなら、まだまだ回復できていないと判断してください。
ストレッチ
負荷をかけない状態で、痛みもなく動かせるようになったら、今度はゆっくりとストレッチをかけてみましょう!無理をしない程度で。
負荷をかけた動き
ストレッチで少しずつでも動けるようになってきたら、今度は負荷をかける必要があります。足首の捻挫の場合は、立った状態からゆっくりとしゃがんでいくような動きです。
それでも痛みが出ないようなら、歩いてみたり、ジョギングをしたり、走ってみたりと、患部にストレスを掛けるようにしていきましょう!
前への動きだけではなく、横や後ろも必要なので、色々な動きを試していきましょう!
筋トレ
ようやくここで筋トレです。
より負荷をかけるために、重りを付けたり、持ったりして動かしていきましょう!もうこの辺りでは痛みはほぼ感じないぐらいに回復していると思います。
足首の捻挫であれば、ジャンプしてみたり、しゃがんでからジャンプしたりと、色々な負荷(できればその競技特性に合わせるのが理想)をかけていきましょう!
さあ、練習再開!
ここまで来たら練習に復帰です!
でもテーピングやサポーター等で再発しなうように保護しておくこともお勧めします。
ただ足の怪我は捻挫だけではありませんし、怪我と言うより痛みなどの症状もありますので、以下は少しこれからのことも考えて知っていただきたい内容です。
怪我や痛みには2種類ある
まずは怪我をした、痛めた時に知っておいて欲しい事。それによって違いますので、まずは自分の怪我がどのような怪我なのか???
怪我や痛みには2種類あります。
一つは「スポーツ外傷」で、もう一つは「スポーツ障害」
何が違うかと言うと。。。
スポーツ外傷:外からの圧力で軟部組織などを損傷した怪我
例)捻挫、肉離れ、骨折、打撲など
スポーツ障害:繰り返しのストレスで軟部組織等が炎症を起こしたような怪我
例)アキレス腱炎、足底腱膜炎、シンスプリント、野球肩、ゴルフ肘、オスグッド病など
主な足の怪我や痛みとその原因とは?
代表的な足の怪我や痛みを挙げると、捻挫、肉離れ、疲労骨折、足底腱膜炎、シーバー病、アキレス腱炎、シンスプリント、ジャンパー膝、オスグッド病、ランナー膝、靭帯損傷、半月板損傷などがあります。
これらを先程のスポーツ障害と、スポーツ外傷に分けると
スポーツ外傷:捻挫、肉離れ、疲労骨折、靭帯損傷、半月板損傷
スポーツ障害:足底腱膜炎、シーバー病、アキレス腱炎、シンスプリント、ジャンパー膝、ランナー膝
になります。
ここで怪我をなぜ、分類する必要があるのかを説明すると、怪我の種類によって、原因が違うので、それによって自分でするようなセルフケアや筋トレなども違ってくるので、まずは怪我を分類してください。
スポーツ外傷と、スポーツ障害では原因が違う!ということを説明をします。
スポーツ外傷は、ぶつかったり、転んだりなどで痛めているので、怪我をしたところが問題です。
しかしスポーツ障害は、痛いという箇所(かかと、アキレス腱、スネの内側、膝等)が原因ではなく、他に原因があるので、その他の現でもある箇所をセルフケアしていただけると、競技や練習に復帰する時間が短くなります。
スポーツ障害の主な原因をまとめました。
- 足底腱膜炎➡足底腱膜
- シーバー病➡足底腱膜、下腿三頭筋
- アキレス腱炎➡足底腱膜、下腿三頭筋、
- シンスプリント➡後脛骨筋、縫工筋、足の内側縦アーチの崩れ
- ジャンパー膝➡大腿四頭筋
- ランナー膝➡外側広筋、下腿三頭筋、中臀筋、大腿筋膜張筋
まずは怪我や痛みを知り、原因を知ることから始めてください。
急性期は気を付けろ!
全ての怪我や痛みで気を付けて欲しいことが「急性期の痛み」です。
先程も述べましたが、怪我をしてから数日間は、急性期に当てはまりますので、この時期に痛めたところへの筋トレなどはNGで、悪化するだけになりますので気を付けてください。
怪我をした足を動かすと怪我が悪化したり、長期化するので筋トレは怪我をした方が絶対にやめてください!
まとめ
足を怪我をしたからと言って、練習を休んだだけ、湿布薬を貼っただけでは問題解決にはならない場合があります。
まずは怪我の種類を知り、プロセスを踏まないと、練習に復帰できないと思ってください。痛みだけでは判断されてしまうと、再発したり、長期化したり、次の怪我を生んでしまったりしますので、段階を追って練習復帰につなげていきましょう!
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