今回は、走ったりすると足のスネ(脛骨)の内側が痛くなる症状(シンスプリント)について解説をしたいと思います。
シンスプリントとは?
長く走り続けていると、足(脛骨)の内側が痛くなることってありませんか?
少し走るのを休むと、痛みが和らぐのでもう大丈夫かなと思って、また練習を再開すると痛くなる。。。
案外、これを繰り返している人が多いように思えます。
ジュニアアスリートの場合も、小学高学年生ぐらいから見られ始めます。
この痛みこそ「シンスプリント」と呼ばれるものので、意外にそのまま放置しているので、なかなか治らないスポーツ障害の一つです。
脛骨過労性骨膜炎(けいこつかろうせいこつまくえん)と言われていますが、脛骨(けいこつ)に付着している筋膜が炎症を起こすような症状です。
ランナーに多い症状ですが、サッカーや、バスケットボール、ラグビーなどの球技系のスポーツをしていて、長距離を走らされているような学生アスリートに多く見られます。
シンスプリントの原因
シンスプリントの原因は、一般的には走り過ぎているからと言われていますが、本当にそれだけが原因なのでしょうか?
もちろん、走り過ぎるということはきっかけになっているのは間違いないですが、それ以外にも原因があると考えられます。
走り過ぎ以外の主な原因をまとめてみます。
足の内側アーチ(土踏まずのライン)の低下
膝が内側に入る(Knee in Toe out)
靴の踵の内側がすり減っている
このような原因もあり、プラスして走り過ぎるので、スネの内側が痛くなのです。
だから走るのを短くしたり、止めたとしても、上記の原因が変わるわけではないので、また走り始めると痛くなる言うわけです。
シンスプリントはなかなか治らないという人が多いのは、原因が取り除けていなくて、走る量のコントロールだけをしているからです!
残念ながら、スネの内側に湿布薬を貼っても同じことが言えるので、原因を取り除くことがポイントです!
シンスプリントになってしまったらどうすればいいのか?
多分、この記事を見つけて読まれているということは、シンスプリントの痛みで悩んでいるからではないでしょうか?
よくシンスプリントで悩まれている方から、どんなストレッチをすればいいのか?マッサージがいいの?サポーターってありますか?などのご相談、ご質問を受けますが、シンスプリントになってしまった場合のアドバイスをさせていただきます。
原因① 内側のアーチが下がっている場合
足の内側のアーチが下がっている(偏平足)場合は、アーチを上げる必要があります!
手っ取り早いのはインソールを入れるのが一番です。
インソールの中でも、偏平足用のものが販売されています。
このような記事を見つけましたので、参考にしていただけると良いと思います。
【2022年】扁平足向けインソールのおすすめ人気ランキング29選
もちろん、トレーニングやスポーツ整体で調整することも可能ですが、下がっているアーチを上げるには、まずはインソールを入れることをお勧めします。
原因② 膝が内側に入る場合
このケースは、専門的に言うと、Knee in Toe outなので、走っている時に足を出して着地する際、膝が内側に入り、つま先が外側に向くという動的アライメント不良が原因です。
先程もお伝えしたインソールを入れることもお勧めしますが、それよりもKnee in Toe outを改善する必要があります。
走っている時に膝が内に入る原因としたら、お尻の筋肉に中臀筋と言う股関節を安定させるための筋肉がうまく使えていない可能性があるのと、腿の内側から膝にかけてついている縫工筋と言う筋肉の緊張も考えられます。
中臀筋を使えるようにするためにはエクササイズが必要で、縫工筋の緊張を緩めるためにはほぐすことが必要になります。ストレッチよりもほぐすことをお勧めします。
原因③ 靴の内側がすり減っている場合
この場合は簡単ですよね。新しい靴に変えてください!
しかも自分の足に合った靴をご購入下さい!
自分の足に合った靴がわからなければ、スポーツショップ等で足形を取って、靴を選んでくれる人がいるようなお店に行ってご相談ください。
間違ってもデザイン的にカッコイイからとか、安かったからなどの理由で靴を選ばないでください。
靴などの用具もすべて体の一部だと思って大切にしてください!
シンスプリントにならないように予防する!
シンスプリントの痛みも、実は経験していないとなかなか予防しようとは思わないのでは?(笑)
他のスポーツ障害も同様ですが、痛みがないうちから予防のためにインターネットを調べてセルフケアやトレーニングをしようと思わないと思いますので、正直に言うと予防が難しいのも事実です。
でも痛みや怪我を予防するということは、ほとんどの場合、競技レベルが上がります!
だから予防のためと言うより、今より競技レベルが上がるために日頃からのメンテナンスなどを心がけていただけると嬉しいです。
じゃあ、シンスプリントを予防すると、どのような競技レベルが上がるのか?
- 走るのが早くなる
- 長時間走り続けることが出来る
- フェイントなどの横への動きが素早くなる
このようなことが考えられます!
では、簡単なシンスプリントを予防するホームケア法をお伝えします。
・イスに座り、痛い方の足を上げて、少し硬いボールをスネの内側に当て、転がすようにほぐしていく。
ポイント1 強すぎない!
ポイント2 膝下ぐらいから、うちくるぶしぐらいまでほぐす
ポイント3 ゆっくりと!
スポーツ障害の原因を理解して欲しい
シンスプリントだけではなく、足のスポーツ障害なら足底腱膜炎、アキレス腱炎、ランナー膝、ジュニアの場合はオスグッド病、ジャンパー膝など繰り返しのストレスで痛みが出てくるようなスポーツの空ける痛みを「スポーツ障害」と呼ばれていますが、ほとんどの場合は、練習のし過ぎ=オーバーユースが原因だと思われています。
確かに、練習のし過ぎも原因の一つです。
でも、先ほどもお伝えしましたが、練習し過ぎだけではなく、体の使い方などが正しくない状態で練習をし過ぎるから痛みが出てくるということを忘れないで欲しいです。
だから練習を休んで安静にしていたとしても、体の使い方が正しくなるということはありえないと思ってください!
湿布薬を貼ったり、テーピングを巻いたり、サポーターを付けるのも間違いではないです。
でもその前に、自分の体を修理しましょうよ!と言うのが我々の考え方です。
自分で体の修理をするためには、体のことや怪我や痛みのことなどを知る必要があります。
ジュニアアスリートの保護者向けにはなりますが、無料のオンラインセミナーも開催していますし、LINEやInstagramなどでも情報を発信していますので、ぜひ、痛みの予防のために、益々競技レベルを高めるために、体のこと、怪我や痛みのことも学びましょう!