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スポーツトレーナーが教える子どもへの声かけ

こんにちは、スポーツトレーナーの廣谷(ひろたに)です。
トレーナーとして活動して30年近くなりますが、ここ16年ぐらいは子ども(ジュニアアスリート)のサポートが中心になってきました。

それはなぜか?

スポーツトレーナーになり始めたころは、アスリートの身体のコンディションがメインでサポートしてきました。

ただ2003年ぐらいから大学生や高校生アスリートをサポートしていくようになると、フィジカル的なサポートだけではなく、メンタル的なサポートが必要だと感じ脳の仕組みや脳のトレーニング方法を学びました。

元々は、直接子どものサポートしていましたが、メンタル的な要因は、実は生まれつきよりも、小さい子どもの時からの親からの声かけが左右していることがわかり、保護者、特にお母さん向けの子どもへの声かけの重要性を、脳の仕組みからお伝えし、脳のトレーニング法などを指導してきました。

私が子どもの時よりも、ジュニアアスリートはフィジカル面より、メンタル面のもろさを感じていますので、ご家庭でも子どもへの声かけを注意していただけると、子どもの能力は今までよりも向上してきます。

少しでもメンタル面が強くなり、子どもの夢が叶うようなお手伝いが出来ればと思います。

 

子どもへの声かけの重要性

子どもに声かけをする機会が多いのは、やはりお母さん。でも、そのお母さんが、子どもにどんな言葉をかければよいのか悩まれているのが現状です。褒めて伸ばそうと思っていても、ついつい子どもの顔を見たら「勉強しなさい!」「部屋を片付けなさい!」と叱ってしまっていつも後悔していたり、また褒めると調子になるから褒めることが本当によいのかわからない、でも、叱り続けていると子どもとのコミュニケーションが取れなくなるのでは?って悩まれています。

子どもの成長、能力・競技力アップには親からの「声かけ」が重要になりますので、どんな言葉を掛けたらいいのかをお伝えしたいと思います。

今では本屋さんに行くと、色々な「子どもへの声かけ」に関係している本を目にしますが、やはりそれは子を持つ親がそれだけ悩んでいるということです!

 

声かけに大切なポイント

頭では優しい言葉を掛けてあげようと思っても、ついつい子どもを目の前にすると真逆の言葉を使ったりして、後悔したことってありますよね?

実は言葉は意識的に出る言葉と、無意識的に出る言葉があります。

だから優しい言葉をかけようと思うとかけることが出来ますが、いざ子どもの前になると無意識的に真逆の言葉を使ってしまっていたりします。それは脳の仕業なのです!

身体を動かしているのと同じで、意識して体を動かそうとすると動かせますが、無意識で動かしている事っていっぱいありますよね。それは言葉も同じです!

この仕組みは脳の仕組みで、意識的に出す言葉と、無意識的に出す言葉では脳の使い方が違うということです。

実際、どのような声かけが良いのかポイントをまとめておきます。

  • 声かけのタイミング
  • 褒めるべき?叱るべき?
  • ほめると調子に乗る?

声かけのタイミング

同じ言葉をかけたとしてもタイミングが違うと、受け取り方も違ってきました。JACCでは子どもによく使う『頑張ってね!』で解説をしたいと思います。

子どもが練習や試合に行くとき、『頑張ってね!』って声を掛けると思います。

これは間違いでもないですが、より子どもの能力アップをさせるには、もう1ランク上の声かけを意識ましましょう!その代表的な言葉が『頑張っているね!』

『頑張ってね!』と『頑張っているね!』文字で書くと1字違いですが、この1字が大きく変わることをご存じないと思います。

『頑張ってね!』を言うタイミングはいつだと思いますか?。。。そうです!まだ頑張っていない時ですよね。でも、『頑張っているね!』を言うタイミングは子どもが頑張っている時です。

当たり前だと思われますが、子どもは自然と親から認められたいと思っています。頑張っている時に頑張っているね!は最高の認められている、見てくれていると感じるので子どもはやる気をさらにアップさせます。

声かけではどんな言葉をかけるのか?も大事ですが、かけるタイミングも理解するとさらに効果的です。

褒めるべき?叱るべき?

親として子どもを褒めるべきか、叱るべきかと悩む時ってありますよね。目的があって褒める、叱るは問題はありません!

ただ目的もなく自分の感情だけで叱るのは、「叱る」ではなく、「怒る」になりますので、それは問題があります。「叱る」は子どもの為を思ってアドバイスをするようなことですので、ご自分がイライラしているから怒っていては、子どもは親の顔ばかりを見るようになります。

また「褒めて伸ばせ」と言われていますが、先ほどの『頑張っているね!』と同じで、褒められることをしていない時に褒められると嬉しいというより、嫌味?見てくれている?となりますので、逆効果になる場合もあります。

褒めると調子に乗る?

セミナー等でご質問を頂くのが、「褒めてばかりだと子どもが調子になるのでは?」ということを言われますが、子どもに声かけで調子を乗せているので、ブレーキを踏ませるようなことはしなくても大丈夫です。

逆にどんどん調子を乗せた方が、子どものやる気も出てきますので、ぜひ、褒めてあげてください。

ただここで注意して欲しいことがあります。子どもの行動や言動をしっかり見て、頑張っている時に褒めてあげてください。頑張ってもいない時に褒めると、子どもも嫌な気持ちになりますので、頑張っている時だけ褒めてあげてください。

過剰に褒める必要はありません!

思考と言葉の関係

言葉はどこから出てくる、生まれてくると思いますか?

実は思考と関係しており、自分がイライラしている時は、子どもの言動も良くないと思うことを見ようとし、また子どもの言動を見てイライラして言葉にしています。

自分が穏やかな感情の時は、子どもを見る目も変わり、子どもへの声かけも穏やかな言葉になります。

頭では子どもの言動を注意したいと思っていて、褒めたりしようと思ってもいない声かけをしたとしても、子どもには響かないです。だからこそ、保護者の方の日頃の思考のコントロールが必要になります。

脳トレで思考が変わり言葉が変わる

言葉を変える前に、思考を変える必要があります。でも思考って無意識に出るような感情なので、なかなか変えられないと思っていますよね。

じゃあ、この思考ってどこから来ているのか?

例えば、「独りぼっちは良くない」と思っている人は、子どもが独りぼっちだとかわいそうと感じますが、「独りぼっちこそ自由だ」と思っている人は、子どもが独りぼっちになると自由にできるから良いねって思います。

出来事は同じなのに、解釈が違う。。。

これが脳の中にあるデータの違いです。

「独りぼっちや良くない」も「独りぼっちこそ自由」もその人の脳の中に入っているデーターから「かわいそう」や「自由だから良いね」と言う思考になるのです。

この脳の中に、どんな言葉が入っているかによって、思考が変わり、言葉が変わるのです!

我が子が悩んでいたり、落ち込んでいたり、自信を無くしている時こそ、お母さんが子どもにかける声かけで、子どもが元気になったり、気持ちが変わったりする力を持っています!

ほんの一例ですが、よくある出来事に対しての声のかけ方をお伝えします。

 

ミスをして凹んでいる子どもへの声かけ

試合でミスをして凹んでいる時、どんな言葉をかけますか?

大丈夫!次、頑張ろうよ!」とか「ドンマイ!」などの声かけをしていませんか?

確かにその声かけで気持ちが切り替わり、元気になるかも知れませんが、このような状況は、子どもさんは過去を引きづっている状態なので、脳は過去を見ている状況です。

そんな時は脳を未来をイメージさせることがをかけてあげてください。

何のためにミスをしたと思う?

自分の未来には、このミスをすることに意味があるとしたら、どんな意味があると思いますか?日本語的には変な言葉のように思えますが、何のために?と子どもに言うのと、何で?では脳の使い方が違うのです。

 

コーチに怒られて元気がない子どもへの声かけ

これもミスをして凹んでいる時と同じです。コーチの怒られたというより、ミスをしたから怒られたとか、うまく行かなかったから怒られたと、自分を否定しているかも知れません。

そんな子どもに、「元気出しなさい!」って言ったところで、元気が出るかも知れませんが、ただただ落ち込み続けているかも知れません。

子どもへの声かけは「何のために怒られたと思う?」「何のために上手く行かなかったと思う?」と言ってあげてください。

そうすると子どもは、「緊張してしまったから」とか「よく見ていなかったから」などと原因を言い始めると思います。

それは、「何で?」って聞いた場合時の原因を答えた時です。「何のために?」は原因ではなくて目的を探す脳のトレーニングになります。

 

自信がない子どもへの声かけ

自信ってどうやったらつくものですか?意外のに自信は根性論で、頑張れ!努力!忍耐!って感じで子どもに言っていませんか?

実は自信ってつけるものではなく、勝手に身に付くものです。

自信を身につけるためには、2つの感覚が必要になります。

一つは「自己決定感」、もう一つが「自己有能感」です。

自分で何事も決める感覚と、自分はすごいと思うような感覚を身につけさせて欲しいので、日頃から、出来ていることがあれば「出来てるねぇ」「上手いねぇ」などの声かけを。

小さくても良いので、出来る、出来るが繰り返されると、自分ってできる人なんだ!と思い始めます。そうすると自己肯定感と自己有能感が高まり自信が持てるようになります!

 

自分で決められない子どもへの声かけ

スポーツをしていると、コーチが決めて、子どもが行動することがほとんどだと思いますので、自分で決めるということの経験が少ない子がいます。

家でもすべてのことを親が決めてしまってたり、子どもが決めても親が修正したりしていると、自分で決めることが出来なくなります。

また子どもが決めようとしてる時に時間がかかってしまい、ついつい「早く決めなさい!」って言ったりしていませんか?

それでは自分で決めることが出来なくなってしまいますので、ご自宅では自分で決めることを決めて、子どもに任せてあげてください。

また中々決められない時には「決めるまで待っててあげるから大丈夫」と声かけしてあげてください。

自分で決めて行動する力って大切です!

 

集中できない子どもへの声かけ

練習や試合で保護者の方が「集中して!」って声をかけているケースってよく見かけますよね?

集中して!って言われて、はい、集中!って急に集中できると思いますか?

実際に保護者の方に「どうすれば集中できると思いますか?」とお聞きしても、明確なお答えをされる方はほとんどいらっしゃいません。なのに「しゅうちゅうして!」ですから(笑)

集中という声かけでは集中が出来なくても、「上を見て!」って言うと、子どもは上を見ます。もしくは「相手の〇番の人を見て!」と言うとその人を見ようとします。

集中させる場合は、必ず根性で集中させるのではなく、目的を持たせるような声かけをすること!

 

まとめ

子どもへの声かけは、子どもの将来のために、能力アップ、競技力アップのために大切だということをわかっていただきたいです。

でもその声かけの言葉に悩まれているのがジュニアアスリートの保護者です。これはジュニアの保護者だけではなく、子を持つ誰しもが一度は悩んだ経験があるはずです。

言葉を変えるためには思考を変える、思考を変えるためには脳のデータを知り書き変える必要があります!

今回の場面ごとの声かけですが、ほんの一例ですし、この言葉が正しいとは言い切れません。でも、声かけには脳が関係しているということを知っていただきたいのと、脳内のデータはいつでも書き変えることが出来るということも合わせて知っていただきたいです。

ということは、親からの声かけが変われば、子どもは自ずと変わって行きます!

子どもを変えようとしているあなた、変えるのは自分の脳内のデータです!

 

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